丹沢湖は、神奈川県北西部に広がる丹沢山地にて 三保ダムにより作られた人造湖です。 周囲を険しい山谷に囲まれ、交通手段としては南側の 御殿場線 谷峨駅近辺より河内川沿いの県道76号線を辿るしかありません。 この秘境とも言える、南側からしか 辿り着けない筈の丹沢湖ですが、一部の地図をよく見ますと・・・ 北側、東側、西側にも何か道っぽいもの(赤線)が見えます。 (この導入は点線県道710号線〜秦野峠林道と同じものです) |
今回は山中湖より切通峠を越えて丹沢湖を目指します。 さてこの道ですが、Yahoo!地図によると県道729号線(赤線)となっています。 山梨県〜神奈川県に跨っているので、山梨県道729号&神奈川県道729号ということになります。 ちなみに国土交通省の地図によると、切通峠の西側(山梨県)は半分が点線(1.5m未満の徒歩道)、 東側(神奈川県)は大棚沢と合流する辺りまで何の線も引かれていません。心配だ。 |
当レポートで紹介する区間は、切通峠の東側(世附林道、大棚沢林道とその支線)は 明確に自転車での進入を禁じています。 また未確認ですが、切通峠の西側も自転車持ち込み禁止の看板があるそうです。 私は踏破するまでその事実を知らなかったため、自転車で進入してしまいましたが、 これをご覧の方は、絶対に自転車で進入しないで下さい。 |
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山中湖を南岸より国道413号線沿いに辿り、東端より右折し山梨県道730号線に入りました。
県道730号線はこの先、三国峠から神奈川県の明神峠を越え、静岡県に至ります。
ちなみに国道413号線は、県道730号との分岐の30メートル先を右折して道志方面へ向かいます。 30メートル差で曲がる道を間違えると反対方向に向かってしまうため親切な看板付きです。 |
![]() | 県道730号線は暫く直線が続きますが、 唐突に右へとカーブを描き三国峠へと向かいます。 そして、このカーブで正面へと入ると県道729号線となります。 当然のように県道729号を示す標識などはありません。 |
![]() | テニスコートとグラウンドに挟まれた一車線道路。 ここが山梨県道729号線、ということになっています。地図上では。 |
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暫く進むと舗装も消え、それでも道は正面の山に向かって
一直線に伸びています。
切通峠は写真のちょっと右の方かなぁ?
ところで何か、小雨が降ってきています。昨日の天気予報は降水確率20%だった筈・・・ッ! 幸先悪いなぁ。 |
![]() | 山の麓の森に到達すると同時に、道が分かれて轍も消えました。 案内板が多くて迷いますが、地図通りに右へ進みます。 |
![]() | 何か雰囲気の良い道になりました。 これで雨さえ降ってなければいいのに。 道幅的には車道っぽ・・・ |
![]() | 車道っぽくない!ヒー! 完全に登山道です。しかも雨による侵食で道が削れてVの字型の溝になっています。 |
![]() | たまに倒木や段差もあります。登山道としても整備されているものではなさそうです。 後に調べたところ、この登山道は10年以上前からこの状態のようです。 |
![]() | 見事なV字谷、惚れ惚れするわぁ・・・ああもう。 自転車を横に引いて歩くと、狭くてペダルが足にガンガン当たります痛いです。 自分がV字の底を歩くなら自転車のタイヤは右壁に、 自転車のタイヤが底を行くなら自分の足が左壁を歩くことになります。 こりゃ担いだ方が楽かも。 |
![]() | たまに分岐がありますが、勘で進んでます。ハイ。 チャリを担いでの登り道、汗が吹き出てきますが、 小雨が降り出し湿った地面に加えて何か羽虫がいっぱい飛んでるので休めない。 |
![]() | とは言っても、山中湖面から切通峠までの高低差はたった50メートルです。 バテる前に、最後の急坂の上に空が見え・・・ |
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切通峠に到着ー。看板によると右は三国峠、左は高指山。
そして正面は「浅瀬入り口 4時間」。
結構あるなぁ。でも自転車でスイーっと下れば
1時間位で終わるんじゃないかなぁ。一応林道になってる筈だし。
なんて甘い事を考えていたこの頃。 |
![]() | 峠を越えて下り側、神奈川県に入りました。 山梨県側の登りと違い、急斜面を削って道が作られており、 足を踏み外すとヤバそうな感じです。 |
![]() | うええ・・・道幅50cmエリア。 ただの登山道としても大変だけどチャリ同伴だと更に大変。 チャリを保持した体勢で落ちたら大変だなぁ・・・ |
![]() | どこまでも木と山しか見えない。 そういえばここは、秘境西丹沢の最奥地なんですよねー。 |
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時折、折り返しで高度を下げていきます。
そのようなエリアは崖側にも木が生い茂っているため暗く、
カメラも自動的に暗所モードに。
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こんな山中に立派な標識、と手書きの看板。
とりあえず道は間違えてないな、と安心できます。
実際には15分じゃ林道まで着けなかったわけですが。
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![]() | 空が透ける緑が綺麗な、お気に入りの一枚。 空も木の葉で覆われているため、殆ど雨は降りかかりませんが、 雨粒が木の葉を叩く音がずっと聞こえています。 |
![]() | 一番怖かった箇所。道幅約50cm、足を滑らせたり足元が崩れたら どこまでも滑り落ちてしまいそう。 上の木もいつ倒れてくるか、ちょっと怖い。 |
![]() | こんな道がかなり長い間続きます。集中力が途切れる前に終われー! |
![]() | 沢に出ました。暫くは沢より少し高いところで、沢と平行して道は続き・・・ |
![]() | 沢を渡ります。橋などはありませんでしたが、この丸太は木橋の残骸? |
![]() | 沢を渡ったところに看板。 切通峠からまだ0.8km!?かなり長い距離を歩いた気分だったのに。 残り15.3km。でも・・・ |
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ついに自転車に乗れるー!
高低差400メートル以上を下る坂道なので、あとはスイスイーっと行けそうだ。
この時点では、そう思っていました。 |
ちなみに繰り返しになりますが、当区間は 自転車禁止です!! |