仙石原 台ヶ岳未成廃道2



青線が踏破部分です。
前回、東側の細い線から侵入して、太い線に合流しました。 中途半端な位置なので、一旦太い道の南端にまで出てきて、 そこから今度は北上していくことにします。




というわけで、南側の入り口です。 特に封鎖などされていません。 等高線で見るとここが一番高い位置、ここからずっと下っていきます。


入り口付近だけに錆びたガードレールがありますが、すぐになくなります。 道幅は二車線相当?かなり広い規格。


ガードレールがなくなっても、東側の10メートル程の段差は、 石垣でしっかりと補強してあります。
こんな立派な道が、目的を達せないまま未成で終わってしまったとは。


しかし路面は未舗装とはいえ、かなり綺麗です。 轍の跡もあるし、日常的に使用されている模様。

・・・と不思議に思っていたところ、正面から 「○○温泉協会」とのロゴが入ったトラックが現れ、 「水源地 立入禁止」と書かれた看板の前で停車、乗員がその奥へと入っていきました。 なるほど。


路肩にコンクリート製のガードブロックがありました。 金属製のガードレールが普及する前の、古い時代の物です。


山側にも立派な石垣。しかし何十年経過しているのか、深く苔生しています。


似たような風景の中をずっと下っていき、大きくカーブを描き・・・


終わりは唐突にやってきました。
ここまで車の轍もあったのに、ここを終点に森が立ち塞がっていました。

・・・いや、正面に細い獣道が。 行くしかない、地図通りに。


ちなみに現在位置はここです。
細い赤線の未探索部分、北側の合流地点にはサッパリ気付きませんでした。 南側と同じような階段だったのかな・・・。


森の中に突入してみると、すぐ脇にはまだ立派な石垣が続いていました。 この石垣を頼りに進んでいきます。


暫く進むと木や笹が完全に道を塞いでしまいました。 路肩の上を行けば大丈夫そうですが、 自転車同伴でこれはキツイぞー!


更に進むと、石垣が高度を下げてくると共に、 路肩に隠れていた排水路が見えてきました。


道路の反対側が次第に明るくなってきたので目を向けると、 反対側にも路肩の施工がありました。 幅はおよそ二車線、今まで埋もれて見えませんでしたが ずっと二車線幅で工事が行われていたのでした。


しかし、道路内と外側を比べても木の密度や太さがほぼ同じです。 自然の森と同化してしまう程の時間が経過しているのでしょう。


少し開けた場所があったので、左右の路肩を一枚に収めてみました。

ここにあと舗装さえ施されていれば、ここまで森に埋もれることもなかったでしょう。
でも、未成のまま放棄されたのなら、未舗装で良かったと言えるかもしれません。


おおお、道の先が黄金色に輝いている!
あれが・・・


脱出!
突然空が広がり、眩しいススキ原が眼前に広がりました。


「この先通り抜けできません」

通り抜けちゃいました。


そして、仙石原のススキ原の光景。 初めて見ましたが、これはすごく綺麗。観光名所になるのも頷けます。

4月のススキ、しかも3月に野焼きをしたばかりらしいので、 これでもまだ本気じゃないのでしょう。 10月にまた見に行ってみたいものです。


黄金に輝くススキ原の中を貫くこの歩道が、 実は二車線道路の跡だったとは誰も思いませんよね・・・。


出口で振り返り、見上げてみる。 この一直線の道が、奥に見える森の中まで続いていたのでした。





今回の探索時間:1時間27分


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当ページの地図は カシミール3D で作成したものを使用しています。 inserted by FC2 system